●ネパールスクール支援/スクール油田キャラバン≪エコパーティー≫活動報告
2015 年4月25日にネパールM7.8の大地震の一報を受け、それからネパールの友人たちの安否確認がとれたのは1週間後となりした。テレビやネットなど、様々 なメディアを通して得た情報と憶測は、これからの支援の内容や方法に疑問を持つことになりました。例えば汚染された池の水でも、錠剤1個入れるだけで、飲 用可能にするものや、簡易浄水器など様々な支援物資を選ぶことができます。しかし自分自身が使用したことも、飲んだこともないものを非常時だからといって 支援する気にもなれず、また街頭での募金活動や店舗に設置された募金箱やネットでの募金活動もありすぎて積極的になれずにいました。
私 たちだからできる支援、私たちにしかできない支援はないのでしょうか。それは私たちの活動のアイデンティティを問われているように感じていました。そんな 時期に、私たちとネパールとの交流の原点である、しんまつど幼稚園の先生方と一緒に、7月の「新松戸まつり」でネパールスクール支援のため、プラスチック ゴミをエネルギーに《エコパーティー》を開催しました。しんまつど幼稚園のご父兄のみなさまからの募金と、カレーやドリンクや物販の売り上げの一部と、当 日の募金箱の支援金の合計は159,585円となりました。そこで今回、地震で被災したネパールの子供たちに直接支援を届けるため、視察を兼ねネパールへ 行かせていただきました。
ネ パールでは新憲法制定に反対するデモが各地で起こり、ついにデモ隊が警官隊を襲撃し、7名の警官が死亡する事件が起きてしまいました。その翌日の地震から ちょうど4か月後の8月25日から、ネパールの首都カトマンズの各地でスクール油田キャラバン≪エコパーティー≫を開催することができましたので、ご報告 させていただきます。
●ネパールスクール支援/スクール油田キャラバン《エコパーティー》
活動内容
①プラスチックゴミ拾い
②プラスチックゴミの分別
③プラスチックゴミの油化実演
④スクール油田キャラバン紹介映像(20分)
⑤ドラエモンDVD上映(45分)
⑥ポップコーン配布
⑦文具配布
文具現地購入費/(合計)56,000Rs
・ノート 1000冊
・鉛筆 1200本
・クレヨン100箱
・セット 300セット
現地レンタル費(3日間)/(合計)85,000Rs
・発電機5KVA
・テント(設営・撤去)
・PA(エンジニア)
・プロジェクタ
・スクリーン
ネパール現地経費/(合計)141,000Rs
皆様からお預かりしたネパールスクール支援金159,585円は上記の経費として役立てさせていただきました。
ネパールスクール支援金収支
159,585円×0.83(レート)=132,455Rs-141,000Rs(ネパール現地経費)=-8,545Rs
*負債の-8,545Rs は現地レンタル費をディスカウントしていただきました。
実施日/8月25日
参加人数/205名
実施場所 ...
【North Star English
Secondary School】 Tarkeshwor,Jitpur Phedi,Kathmandu
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生徒の約70%の家屋が今回の地震により倒壊する。タメルの中心から1時間くらいにある崖の下の学校。
実施日/8月26日
参加人数/144名
実施場所...
【Earthquake Victims
Dhobichaur Camp】 Chhetrapati,Thamel,Kathmandu
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朝の散歩の途中で見つけたカトマンズの繁華街タメル地区にある震災テント村。40世帯。
実施日/8月27日
参加人数/234名
実施場所...
【Earthquake
Victims Chuchepati Camp】 Chabahil,Kathmandu
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世界遺産ボダナートの近くにあるUNICEFの支援するカトマンズ最大の震災テント村。
なんと村長が存在する。905世帯。
●震源地ゴルカ視察トレッキング/アールガット・バザール~ホタルの里~
実施日/9月7日~9月10日
首都カトマンズでのスクール油田キャラバンの《エコパーティー》を終えて、都市を離れ3泊4日の震源地のあるゴルカ視察トレッキングは、被災地にホームステイをしながらアールガット・バザールをめざしました。ゴルカ王宮から標高2,400メー トルを越えて震源地に近いアールガット・バザールは、ヒマラヤのマナスルを源流とする川の両岸に、震災テント村とトタンとべニア板の仮設村がありました。 多くの半壊した古い石積の建物と、全壊した瓦礫が残るなか、川にかかる吊り橋が人々の生活をつないでいました。夕方、震災テント村で草むしりをする学生た ちに出会いました。彼らは震災で被災した地元のサッカーチームでした。明日ここで試合があるためグランドの整備をしているそうです。しかし、見渡したとこ ろサッカーゴールらしき物もなく、全員素足にサンダル、誰ひとりサッカーシューズなんてはいていません。裸足のサッカーチームです。それでも明日の勝利を 信じて、希望に目を輝やかせながら、草むしりは日暮れまでつづきました。そして夜になると、ここは暗闇に幻想的な光が瞬き浮遊する、人と自然の共生する、 美味しい水のホタルの里でした。
●ネパールスクール支援とゴルカ視察トレッキングを終えて
震災後のカ トマンズ市内の一般市民の生活は、混沌としたエネルギーに包まれ、私たちの滞在したタメル地区は、ツーリーストの代わりに世界中から集まった震災ボラン ティアの欧米人が目立ちました。カトマンズもゴルカも共通してネパールの人々のタフな精神力とサバイバル適応能力の高さと、子供たちの笑顔が印象的でし た。また、道や橋のたもとや、人の集まる場所を中心に、どこにでもポイ捨てされたプラスチックゴミが相変わらず目立っていました。プラスチックゴミは震災 以前からネパールでも社会問題となり、現在プラスチックゴミが影響しマラリアや赤痢などの感染症の拡大が心配されています。そして世界中の陸地から海洋に 流出するプラスチックゴミが年間800万トンといわれ地球環境問題となっています。
今 回のミッションを通して、私たちのプロジェクトである『スクール油田キャラバン』のアイデンティティーと、ネパールで推進する意義を再確認することができ ました。今後、私たちはプラスチックゴミをエネルギーに、ネパールスクール支援のため持続発展可能な自立支援事業をめざします。それは未来の子供たちが遊 び続けられる自然環境と、子供たちの元気な笑顔を取り戻すためのエネルギーとなります。今回、雨季にもかかわらず天候にも恵まれミッションを達成すること ができ、またネパールの友人・知人と再会できたことに感謝します。今後もスクール油田キャラバンをネパールスクール支援活動として継続させていただくた め、皆様のご指導、ご支援、ご協力を賜りますようお願いいたします。